組み立て式のダンボール製家具『カートンファニチャーシリーズ』

プロダクトデザイン界の巨匠「渡辺力」氏が手掛け、1965年に誕生したダンボール製の組み立て式家具『カートンファニチャーシリーズ』を紹介したい。
「渡辺力」氏は、デザインとは無縁だった戦後の日本に革新をもたらしたパイオニア的な存在。ジャパニーズモダンの礎を築いた一人である。
日比谷交差点にある第一生命ビル本社前のポール時計のデザインを手掛けたことでも有名だ。
『カートンファニチャーシリーズ』の家具の素材には、リサイクル可能なダンボールを使用。完璧な組み立て構造によって最大780kgまで耐えることができる。
シリーズの中でも特にスツールは、「リキスツール」の愛称で知られ、多くの人に親しまれた名作だ。1965年の発売当時、4つのスツールで象1頭を支えることができると話題になった。
北欧調のカラーリングに三角錐をつなぎ合わせたようなユニークなデザイン。軽量で圧迫感がなく床を傷つける心配も無い。スツールのほか、積み木のように遊ぶことができて、表面に絵を描けるので小さな子供の遊具としても使用できる。
工具や接着剤を一切使用せずに、組み立て方も至ってシンプル。組み立て方を簡単に説明すると、パーツを折り目に沿って曲げて骨組みを作り、そこに別のパーツを差し込んでいくだけ。ダンボールの切り端が外に出ることもなく、まるでパズルをしているかのように楽しみながら行える。
より詳しい組み立て方を知りたい人は、「METROCS(メトロクス)」のホームページ(http://metrocs.jp/special/cfs/assembly/index.html)上で紹介されているのでご覧いただきたい。
[CFSハイスツール]
サイズ:幅330×奥行330×高さ420mm(耐荷重 660kg)
重量:1.2kg
価格:¥3,800(税抜)
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[CFSロースツール]
サイズ:幅330×奥行330×高さ330mm(耐荷重 780kg)
重量:1.0kg
価格:¥3,500(税抜)
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『カートンファニチャーシリーズ』を子供達にも使って欲しいという「渡辺」氏の思いから、テーブルとスツールがセットになった「キッズセット」も展開されている。
組み立て方は、骨組みを作り、パーツを折り曲げ、差し込むだけ。工具なども一切使わないので子供と一緒に楽しんで作ることができる。
コの字型のテーブルの下にスツール2脚が収まるのでコンパクトに置いておける。
単色の分かりやすい色使いや子供でも運べる軽さ、ダンボールなので怪我の心配が少ないことから、幼稚園や美術館などのキッズルームなどでも使用されている。2011年にはキッズデザイン賞を受賞した。
[CFSキッズセット]
テーブル
サイズ:幅440×奥行440×高さ330mm(耐荷重 143kg)
重量:1.6kg
スツール
サイズ:幅220×奥行220×高さ220mm(耐荷重 340kg)
重量:0.4kg
対応年齢:2歳から5歳(適応身長の目安:80cm〜110cm)
価格:¥8,000(税抜)
【問い合わせ】
メトロクス
Tel. 03-5777-5866